【自然葬モニュメント完成】
<大分市・霊山寺>
死生観や死との向き合い方が変わりつつあるなかで、墓碑を作らず、海や野山、大樹の根元などに散骨する「自然葬」が注目されている。
大分市岡川の霊山寺では、今月から自然葬を始めた。稙田恵秀住職(89)は「自然に返りたいと要望する声が増えてきている。
高齢化や新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、墓の在り方は変わってきている」と話す。
【火葬後 遺骨を散骨】
故人を火葬した後に、希望の場所に散骨し、自然に返す自然葬は、法務省が1991年に「節度を持って行われる限り問題はない」との見解を示したことなどから、少しずつ浸透している。
2019年に107件の自然葬をしたNPO法人「葬送の自由をすすめる会」によると、自然葬の普及には少子高齢化や核家族化によって墓の継承が難しくなっていることや、
環境保護への観点からも自然葬を希望する人が増えているという。
稙田住職は「社会の要請に応えて、自然葬モニュメントを建造することを決めた」と話す。
霊山寺では、ステンレスで覆われた円形のモニュメント(高さ約3メートル、直径約5メートル)を用意。
遺骨は粉末にしてモニュメント内の土に混ぜるようにした。
モニュメントの中央には、十一面観音菩薩像を設置し、遺族が墓参りに訪れた時に手を合わせることもできるようにした。
稙田住職は「高齢化社会や都市に定住する人が増えたことで墓の継承が容易ではなくなっている。今後、新型コロナウィルスの影響もあり、自然葬は増えるだろう」
とした上で、「墓碑という目に見える形がなくても、亡くなった方を思う気持ちが大事」と話す。
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